はじめに

ファルクビア・カウンターギャンビットは、白番のキングズ・ギャンビットに対してd5と応手するオープニングです。
通常白が狙っているキングズ・ギャンビットのラインを回避できます。
黒番はピースを展開しやすく、ピースが活躍するダイナミックな展開を楽しめるチャンスがあります。
よくある流れ
※相手の応手はLichessデータベース(レート2000以降のもの)において、「よくある手」を選んだラインです。
必ずしも相手の応手がベストだとは限りません。
白:e4はチェスにおいて最もよく指される初手。中央支配を狙いつつ、ピース展開の道を開きます。
黒:e5は白番と同じ狙い。

白:f4とするとキングズ・ギャンビット。f4を取ると、白が望む白が攻撃する展開に入ります。
黒:d5とカウンターをしかけます。これでファルクビア・カウンターギャンビットとなります。

白:d5を取るのが正解。先にe4を取ってくるのはブランダー(大悪手)。
これによって白番は中央にポーンを2つ並べる強いセンターをつくれなくなりました。
相手はfポーンを突いたので、様々な場所から白番のキングを攻撃しやすくなっています。
黒:f4を取ります。中央のポーンがなくなるので、黒番はピース展開が非常にしやすい。
すでにクイーンでのチェック(黄色)が脅威になっています。
eポーンを取ってきたら・・・(3. fxe5??)
黒:クイーンでのチェック。

白:gポーンで守りますが、
黒:フォークでルークをタダ取りできます。


白:クイーンの侵入を止めるためのナイト展開。ナイトが展開されない時はクイーンでのチェック(Qh4+)を考えましょう。
黒:ナイト展開しつつ中央のポーンを攻撃。

白:ポーンで守ってくることが比較的多いです。
黒:cポーンで進みすぎたポーンを攻撃。前に出過ぎたポーンをポーンで攻撃するのはよくある手。

白:ポーンを取り返してくる場合・・・
黒:ナイトで取り返すことで展開もできます。同時にビショップ展開によるキャスリング妨害も見えています。

白:中央を支配してキャスリング妨害させない狙い。
黒:c,dポーンが前に出ていることを利用してビショップ展開でのチェック。ポーンでブロックされません。
異なる展開でも「c,dポーンが前に出ている」ならビショップでのチェックを考えてみましょう。

白:ビショップをブロック。
黒:キャスリングで安全を確保しつつ、ルークでのチェックが次の手で考えられます。
相手はまだキャスリングまで2手かかります。黒のピース展開の良さがよくわかります。

白:キャスリングの準備。
黒:ナイトをジャンプさせて、クイーンサイドのナイトに攻撃を集めます。ビショップがナイトを絶対ピンしているので、相手はナイトを動かせません。
ピンした相手のナイトを、ビショップ+ナイトで攻める展開は別のオープニングでも現れる有力な攻めの形です。

白:クイーンで守りつつ攻撃してくるかもしれません。(ブランダー)
黒:ビショップ展開しつつ、間接的にクイーンを攻撃しています。

白:キングを安全にするためのキャスリング。
黒:ナイトを取りつつ、クイーンへのディスカバードアタック。黒番のナイトはビショップを狙っています。

白:クイーンでビショップをとりますが、
黒:ビショップをとってピースアップ完全に有利になりました。(+3ポイント)
あくまで1例ですが、ピース展開の良さを活かしたプレッシャーを相手にかけることができました。

大まかなポイント
ポイントを簡潔ににまとめました。
●非常にピース展開がしやすい。
ナイト、ビショップの展開の良さを活かし、タクティクスをからめた攻めがある。
ピンを活かすのがポイントになる展開があるので、黒マスビショップによるピンと連携できないか注目しましょう。

●ポーンで強力なセンターを作らせない
2つのポーンでセンターを支配する狙いを外せます。

●相手に弱点が多い
相手のキングをチェックしやすくなっているので、クイーンでのチェックなどを活かせないか見てみましょう。

ファルクビア・カウンターギャンビットのまとめ:
対局例
Kislinsky, Alexey(2430) – Votava, Jan(2527) 0-1
さいごに
チェスにおいてピースを活躍させる(ピースアクティビティ)のは非常に大切なポイントです。
その点、ファルクビア・カウンターギャンビットはピース展開に優れています。
相手がキングズ・ギャンビットを仕掛けてきた時には、黒番からの積極的な展開を狙いたい人にあっているかも。
「黒番だけど受け身でいきたくない」という人に試してもらいたいオープニングでした。😊
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