【チェス】守り方・守りのタクティクス 17選

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はじめに

チェスでの守り方を紹介します。

「上手く攻めること」がチェスでは注目されますが、守りも大切です。

初心者なら:「攻撃された時の守り方」の項目だけ読んでもらえればOKです。

チェスに慣れてきたら:「相手の攻撃を予防する」、「守りのタクティクス・好手」

も読んでみてください。

伸び悩んでいる人にとっては、「守り方」に目を向けることで視野を広げられる良い練習になるはずです。

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攻撃された時の守り方

別の駒で補強する

相手から攻撃されたとき、別の駒で補強すれば取られたとしても取り返せます。

<ルイ・ロペスの例>
ポーンを攻撃されますが、ナイトで補強しています。
取られても取り返せます。

別の駒を間に置く

別の駒を間に置けば攻撃を防げます。

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相手の駒を取る

相手の駒を取れば攻撃はなくなります。
一番単純な方法です。

逃げる

相手の攻撃が届かないところに逃げるのも大切です。
可能ならより駒の利きが良くなる場所に逃げるのがベスト。

カウンター

自分が攻撃された時に、カウンターとして相手の駒を攻撃する手もあります。
結果の良し悪しを考えて使いましょう。

何もしない

守りとしては何もせず、他の場所の手を進める方法もあります。

■自分の駒が取られても攻め続ければ勝てる場合:

守りに手を付けずに攻め続けるのが良いでしょう。

自分がどれだけポイントで負けていてもチェックメイトすれば勝ちです。


■取られてもその後取り返した形が良い場合

そのまま放置していてもOKです。

ピンで相手の攻撃を止める

ピンを使えば相手の攻撃を止められる場合があります。
※比較的高度なので初心者のうちは思いつかなくても問題ありません。

<例>
ポーンでフォークされましたが、逃れる手があります。


ルークでポーンをピン。キングへのピンのおかげでナイトは取られません。
取ろうとするとルークの攻撃がキングに当たります。


「ピンで守る手」に気付けるようになると、様々な攻撃のタクティクスを成功させやすくなります。
使いこなせれば、チェスにかなり慣れてきたと言える動きの1つです!

相手の攻撃を予防する

「相手の良い動き」を止めるのは大切です。

予防の仕方を知りましょう。

キングの安全を確保する

キャスリングをしてキングを安全にしましょう。
キャスリングをして、相手から簡単にチェックされない位置に移動させるのが良い手です。
手軽にできる安全策です。

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相手の駒を交換する

相手の駒がこちらの陣地に強力に利いている場合は交換することを考えましょう。

最初は問題なくても、後で邪魔になる場合もあります。

※全て交換するべきという意味ではありません。「選択肢の一つとして交換もあり」ということです。

ピンされるのを避ける

ピンがからむタクティクスはたくさんあります。

ピンされたら:
・ピンから逃げる
・アンピンする (例:ナイトの後ろにビショップを配置するなど)

または、

そもそもピンされないように立ち回りを工夫しましょう。

オープンファイル・オープンダイアゴナルを支配する

オープンファイルではルークが、オープンダイアゴナルではビショップが活躍します。

・自分が先にルークやビショップを置いてコントロールする
・すでにコントロールされているならポーンなどで塞いで利きを遮断することも考えましょう。

相手の駒が来ると厄介なマスを、あらかじめ攻撃しておく

ナイトがジャンプする先をあらかじめポーンで攻撃しておけば、相手は回り道が必要になるか、まったく動く先がなくなる場合もあります。

ナイト以外のコマについても同様です。

状況に応じて予防的に使ってみてください。

間接的な攻撃からあらかじめ逃げておく

相手のルークから自分のクイーンが間接的に攻撃されている場合は、必要に応じてあらかじめ逃げておくとタクティクスを防げます。

キングにおいても同様です。

間接的に攻撃されているキングやクイーンがあるときは特に気をつけましょう。

<例:ルークからの間接的な攻撃から逃げておく>
最初はルークとの間に駒がたくさんあっても、そのうち局面が開けてくると危険になります!

弱点を2つ同時につくらない

自分に弱点が2つできるとタクティクスの的にされる可能性がより高まります。

2箇所同時に守るのは1箇所と比べてかなり難しくなります。

弱点といえば、主に

・守られていない駒
・チェックされる可能性のあるキング

ですね。

駒を動かす前に弱点をつくっていないか確認するのをおすすめします。

守りのタクティクス・好手

守りにフォーカスした考え方も取り入れて守りの実力を高めましょう。

普段から守り方のアイデアを持っておくことで、実戦でも同じ守り方を使うことができます。

「その場で思いつく」ではなく、最初から引き出しを増やしておくことが大切です。

守りのタクティクスは攻めにも役立つ


守りのタクティクスをうまく扱えるようになれば、攻めのタクティクスを読み切るのに役立ちます。

例えば、検討した攻めのタクティクスの結果が、自分の守りの関係で駒損になると思える場面でも

上手い手で守りもカバーできるとわかれば攻めのタクティクスを実行できます。

攻めが好きなので守りはとりあえず後回しと思っている人も、時間があれば守りのタクティクスにも取り組むことをおすすめします!

ピースの後ろ側への利きを活用する

ピースの後ろ側への利きは敵味方関わらず見落としがちです。
守りへの活用も考えましょう。


ポーン単独では弱いですが、ピースの後ろへの利きでサポートすることで攻守に有効な動きになります。

<ナイト・ビショップの利きを活かしてポーンで攻撃できる>

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不完全なピンのタクティクスを逆利用する

ピンをしている駒は動けないという思い込みで不完全なタクティクスを仕掛けてくるときがあります。

安全なのは、ピンが解除されない時だけです。

ピンを外しつつ、テンポを得られれば逆に駒得できる場合もあります!

例1:
ピンを利用してクイーンを使ったタクティクスはよくあるパターンです。
一見防ぎようがなく見えますが、対応策があります。


ピンをしていたルークへサクリファイスが好手。
ピンしている駒を取り除きつつ、テンポを得られました。
相手は取り返すしかないので、黒のクイーンはピンがなくなったことでタダ取りできます。


例2:
こんなパターンも考えられます。
ピンしている駒を追い払い、テンポも得られました。ここではビショップをタダ取りできます。


例3:
ピンしている駒を追い払い、テンポも得られました
ビショップをタダ取りできます。

攻防一体の手を選ぶ

ビショップが攻撃されていますが、ビショップを逃がしたほうが良いでしょうか?


守りだけでなく攻めの効果もある手を心がければ、自分の手番を無駄なく使えます。

バックランクを守る(X線攻撃)

相手のプロモーションが避けられないように見えますが、上手く守れます。


間接的にルーク同士を守らせます。
相手にどちらのルークを取られてももう一つのルークで取り返せます。
プロモーションも防げます。サンドイッチのイメージです。

ダブルビショップでルークの侵入を防ぐ

ビショップペアはルークの侵入を防ぐ力があります。
ルークに活躍させたくない場合の配置として考えてもよいでしょう。
ポーンとも連携させればより広くファイルを支配できるのでルークが侵入しにくくなります。

自陣でのピンも忘れずに!

ピンは相手の陣地を攻撃するためと思い込みがちです。

自陣でのピンを使えば、ピンチもチャンスに変えられる可能性があります。
この局面ではナイトが逃げられないので駒得ができますね。

相手のコネクテッドパスポーンを止める

ポーンの正面に入れば止められるのは比較的わかりやすいです。


この位置でもプロモーションを阻止できます。
白がどちらのポーンを動かしても黒のキングが間に合うのがわかります。
正面に入れないときでも止められる可能性があることを覚えておきましょう。

スレット(脅威)にスレットで返された時

スレット(脅威)で反撃された時、応じてしまうと単なる交換になってしまいます。


駒得は確定しているので、相手の脅威から逃げて攻撃のみを維持する手が好手になることもあります。

ダブルアタックされている2箇所を守る

ディスカバードアタックで2箇所同時に攻撃されたときも助かる可能性はあります。


攻撃されている駒を使ってもう一方を守る方法です。
ここではナイトに攻撃されていたクイーンを使って、相手のチェックからキングを守りました。


自分の見落としでダブルアタックをされた場合でも、なんとか両方守れる場合もあります。

両方守る手段がないか、諦めずに考えてみましょう!

ピンされた時の駒損を防ぐ

ピンされた駒を攻撃された時にも「攻撃されている駒を使ってもう一方を守る方法」は役立ちます!

<例1>
ビショップを逃がしつつルークを守る手。


<例2>
ナイトを逃がしつつルークを守る手。


ピンされた駒を攻撃されるのはかなり痛い手ですが、これらのようにフォローが効くパターンもあります
「ピンされた駒を攻撃される=駒損確定」ではないので覚えておきましょう。

2連続のナイトジャンプ

ナイトの2連続ジャンプにより上手く守れる場合があります。


ナイトをテイク。


ビショップを取られたとしても、ナイトで取り返せば駒得です。

連続ジャンプ 他の例

ビショップとポーンの固い連携

ビショップとポーンがつながった連携は、かなり固いです。
相手のクイーンやルークを閉じ込めることで実質取ったのと同じ状態にできます。
比較的価値の低い駒でお互いを守り合っているのが強力です。
駒を閉じ込めるのにも使えます。

例1:


例2:
ルークが完全に出られなくなりました!

相手のポーンを守りに使う

キングで取ると不都合があるときの手です。


相手のポーンは相手から取られません。
状況によっては相手ポーンをバリケードとして使うことも考えましょう。

横からの利きを通して守る

赤になっているポーンはどう守ったら良いでしょう?


守りたいポーンにクイーンの利きが当たるようにする手があります!
見過ごされやすい手です。
利かせたい駒を動かすのではなく、別の駒を動かして利きを通すというアイデアです。

キングでアクティブに守る

キングは近距離において優秀な攻撃の駒でもあります。
逃げるだけでなく、相手の駒を攻めることでテンポを得て攻撃につなげることもできます。

オーバーコントロール(過保護)

1つの駒を多数の駒を使って守る時、1つでも駒が欠けると困るときがあります。

<白の駒がポーンを守る場合は離れられない>


そんなときは「駒を守るのに必要な駒数+1」で守ると良い場合があります。

守りに必要な駒数+1で守ることで、守っていた駒が1つ抜けるだけなら守りは成立するので、1つの駒だけなら自由に動けるようになります。

守りに使っている駒を他に使いたい時に役立つ考え方です。

<1つ多く守ることで、1つの駒だけは自由に動ける>

パーペチュアルチェック

勝ち目がない展開では、パーペチュアルチェックを狙うのもありです。

引き分けるのもチェスの技術の一つです。

<パーペチュアルチェックの例> ※gif

どこで練習できる?

chess.com:
おすすめの練習の仕方は、chess.comのカスタム問題で守りの練習をすることです。

問題レーティングを500-1000, 1000-1500のように500刻みで設定して、難易度の低い方から解けるように練習するのが1つの方法です。

攻めと比べて割と難しめの印象です。

Lichess:
守りのタクティクスがあります。無料です。守りと関連の薄い問題も混じっていますが練習はできます。

さいごに

攻めではチェックメイト・駒得することが目的ですが、

守りのタクティクスだと、チェックメイトをさせず駒得をさせないという方向に視点が若干変わります。

上手い守り方を考える機会をあらかじめタクティクス問題でこなせば、自分が守る立場になった時に慌てません。

攻められた時に上手くいなす力・カウンターできる力をつけていきましょう!

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