「負け」との向き合い方
チェスで勝つときもあれば、負けるときもあります。
負けたときには何を考えたら良いか、対局への姿勢などを紹介していきます。
最終的には勝敗は1:1程度になる
レートありの対局を重ねるにつれて、
「勝ち:負け = 1:1」に収束していきます。
負けだけが増えているわけではないとわかります。
自分だけが圧倒的に負けているのではないんですね。
チェスを始めたばかりでは負けが続くかも知れませんが、数をこなすにつれて適正レベルでの対局が増えたり上達していくと、割合は1:1に近づいていきます!
今日多く負けたら、「明日以降は余分に勝てる」ということです。
今日はゆっくり寝て、また明日以降戻ってきましょう。
「上達したい」という気持ちで対局する
レーティングを上げたい・勝ちたいから対局するという気持ちよりも、「チェスがうまくなりたい、対局して経験を積みたい」という気持ちでプレイするほうが、負けへの抵抗感を減らせます。
うまくなりたいと思うと、「対局での学びこそが成長につながる」と考えられるので勝ち負けが関係なくなります。
負けたときの考え方
「相手に勝利を与えることで喜びを与えている」、と考えるのも面白いかも知れません。
相手に幸せを与えられたと感じられれば、気持ちの余裕もできるのではないでしょうか。
人生においてもこのメンタリティを持っていると、気持ちの整理に役立ちます。
負け試合から良かった点を探す
負け試合からでも前向きな成果は得られます。
<例:負けた対局でもできたこと>
・オープニングは原則に従って良い展開ができた
・ミドルゲームでのプランを立てることができた
・相手のタクティクスを見破って避ける手を指せた
・エンドゲームまではブランダーをせずに進めた
・新しく知ったアイデアを実戦で使えた
などなど、失敗だけでなくできたことも数えると負け試合の見直しもやりやすくなります。
究極的には対局した事自体が前向きなことです。
・対局するだけでも、成長するための一歩になっている
→対局をこなしただけでも素晴らしい、経験を積むことができた と考えられる。
カパブランカの名言
1921年~1927年に世界チャンピオンであったカパブランカは、チェスの負けについて次のように語っています。
You may learn much more from a game you lose than from a game you win. You will have to lose hundreds of games before becoming a good player.
勝ったゲームよりも負けたゲームからの方がずっと多くのことを学べるかもしれません。良いプレイヤーになるには何百ものゲームに負けなければならないでしょう。
グランドマスターであっても何千回も負けます。
「何度も負けること」はレベルアップするために誰もが通る道であると教えてくれます。
連敗・不調からの脱出方法
その日は一旦対局をやめる
勝ちたいあまりに安易な手を指しがちになり、連敗が連敗を呼びます。
何も考えず、対局をやめましょう。
補足:Tiltについて検索してみましょう。
一目で解ける簡単な問題を解く
非常に簡単なレベルのタクティクスを解きましょう。
調子が悪いときは簡単なことも見えなくなっていることもあります。
一度簡単なことに目を向けるのが調子を取り戻すのに役立ちます。
自分の快勝した棋譜を見る
・メンタルの回復に役立ちます!
過去の自分が上手い攻めで勝利した棋譜を見れば気分が良くなります。
・勝っている時にできて、負けている時にできていないことの違いを知るヒントになります。
連敗しているのは、普段できていることができなくなっているからということが多いです。
上手く言っている時と比較して何ができていないのか見つけてみましょう。
自分なりにかなり上手く指せたと言える棋譜は、すぐ見つけられるようにまとめて保存しておくといいですね。
一日チェスをやらない日をつくる
1日完全にチェスをしない日をつくることでリフレッシュしましょう。
某高難易度ゲームのボス戦で何度やっても勝てない時、「日を開けて再戦したらあっさり勝てた。」
なんて経験もあるのではないでしょうか?
一日休んだり、一晩寝るのは効果的です。
さいごに
負けが気になるときには、
・GM(グランドマスター)であっても何度も負けること
・対局すること自体が上達の役に立っていること
・勝敗は約1:1に収束する
・負け対局でも前向きな点は見つけられる
などを思い出すようにしてみましょう。
きっと気持ちの整理がつくはずです。
みなさんが前向きな気持ちで対局し、楽しみつつ上達していけるよう祈っています!