【チェス】Top10のGMが使った白番オープニング【2023年】

【チェス】Top10のGMが使った白番オープニング【2023年】
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Top10のグランドマスター(GM)が2023年に使った白番のオープニング使用率をまとめてみました。(11/21現在)
今回は、各GMの項目には白主導のオープニングのみを「よく使うオープニング」として記載しています。
これを参考に好きなGMの棋譜を探してみるのもよいでしょう。

※黒が主導でオープニングを決めるものは、個人の項目には意図的に記載していません。
※記事一番下の全体データには黒主導のオープニングについても省略せず記載しています。
※ここではFIDE rating TOP10のGMの使用率の平均を「Average」としています。
※対局数の少なかったDing、Rapportについては2022,23、Karjakinは2020-23のデータを使用しました。

上記Top10画像の出典:https://ratings.fide.com/

マグヌス・カールセン(Magnus Carlsen)

●誕生年:1990年
●国:ノルウェー
●13歳4カ月でグランドマスターのタイトル獲得。
●FIDE rating 1位

■2023年データ:
ルイ・ロペスがトップで、他は平均的な使用率でした。
オープニングの使用率としては王道を行っているように見えます。

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ファビアーノ・カルアナ(Fabiano Caruana)

●誕生年:1992年
●国:イタリアと米国の二重国籍
●14 歳でグランドマスターのタイトルを獲得
●アメリカ合衆国チェスチャンピオン 3回
●FIDE rating 2位

■2023年データ:
クイーンズ・ギャンビットを他より多めに使用していました。
Top10のGMの平均と比べて、オーソドックスなオープニングをメインに使用したようです。

ディン・リレン(Ding Liren)

●誕生年:1992年
●国:中国
●チェスの世界チャンピオン(2023年時点)
●FIDE rating 3位

■2022年・2023年データ:
白番でイングリッシュオープニング、クイーンズ・ギャンビットをよく使用しています。
トップ10のGMと比較して、初手d4, c4を最も頻繁に使用しています。
一方でe4をほとんど指さないのがかなり特徴的ですね。

ヒカル・ナカムラ(Hikaru Nakamura)

●誕生年:1987年
●国:アメリカ
●FIDE rating 4位

■2023年データ:
ビエナ/ビエナゲーム/ビエナギャンビットレティ・オープニングの使用率が平均より高くなっています。
一方、クイーンズ・ギャンビット、イングリッシュ・オープニングはあまり指していません。

アリレザ・フィルージャ(Alireza Firouzja)

●誕生年:2003年
●国:フランス
●14歳でグランドマスターのタイトルを獲得
●FIDE rating 5位

■2023年データ:
初手c4のイングリッシュオープニングを多めに指しているデータが出ました。
イングリッシュオープニングはGMレベルでも信頼できる武器の一つです。
逆にクイーンズ・ギャンビットは使用率低め。

イアン・ネポムニャシー(Ian Nepomniachtchi)

●誕生年:1990年
●国:ロシア
●FIDE rating 6位
●良くNepoと略されます。

■2023年データ:
ルイ・ロペスを多用しています。
トップレベルではあまり使用されないキングズ・ギャンビットを使っているのが印象的。

ウェスリー・ソー(Wesley So)

●誕生年:1993年
●国:アメリカ
●FIDE rating 7位

■2023年データ:
初手b3のNimzovich-Larsen Attackを使用しているのが特徴的。
その他はオーソドックスな使用率でした。

アニッシュ・ギリ(Anish Giri)

●誕生年:1994年
●国:オランダ
●FIDE rating 8位

■2023年データ:
初手d4を多用。クイーンズ・ギャンビットの使用率がかなり高め。
e4よりもd4をよく使っています。

FIDE rating 9位

●誕生年:1990年
●国:ロシア
●FIDE rating 9位

■2020年~2023年データ(直近のデータが少ないため):
d4は指すが、クイーンズ・ギャンビットにはしない対局が多いようです。
Queen’s pawn gameのくくりにはトロンポウスキーアタックコーレシステムなど複数のオープニングが含まれています。
イングリッシュオープニングの使用率は低いようです。

リハルド・ラポルト、リチャード・ラポール(Richard Rapport)

●誕生年:1996年
●国:ルーマニア
●FIDE rating 10位

■2022年・2023年データ:
キングズ・インディアン・アタックがトップなのが興味深いです。
Top10 GMの中でも異色。ルイ・ロペスやクイーンズ・ギャンビットの使用率が低く、どちらかといえばマイナーどころを多用しています。

FIDEレート Top10 が使う白番オープニング(白番主導のもの)

集計する期間によってデータの変動があると思いますが、2023年をメインとしたデータでは、以下の通りとなりました。

・白番主導のオープニングで行くと、クイーンズ・ギャンビット、ルイ・ロペス、イングリッシュオープニングが人気だとわかります。
白主導のこれらはGMが使えると判断したと言えます。

黒番主導も含めた全データ

・初手が灰色になっているオープニングは黒番主導で決まると考えられるオープニング。
・黒番主導で決まるオープニングは、シシリアンディフェンス、ジオコピアノ、ニムゾインディアンが多めとなっています。相手主導で決まるので、白番の意思は反映されにくいです。

さいごに

今回は「白主導」という点を切り口に、スーパーグランドマスターの使う白番オープニングについて見てきました。

きれいに切り分けられない話題なので様々な意見があるかと思いますが、一つの見方として参考にしてもらえればと思います。

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オープニング(定跡)
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