【チェス】4種類のオポジションを知ろう!

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オポジションとは?

キングが1マスはさんで相手のキングの正面にある状態をオポジション(Opposition)といいます。

「オポジション」は、チェスのエンドゲーム(終盤)で非常によく出てくる考え方です。

勝敗に関わってくるのでエンドゲームのレベルを上げたい人は知っておきたい知識です。

オポジションを「取った」のか「取られた」のか


重要なのは、自分がキングを動かしてオポジションの位置に入ることです。

相手がキングを動かしてキングの正面に入られると逆に「オポジションを取られた」と言います。

<オポジションを取った>


<オポジションを取られた>

<オポジションの例>
次が相手の手番なら、相手キングはこちらのキングの正面から動くしかありません。

オポジションのメリットは、相手のキングにブロックされずに自分のキングを前方に進めるられる点です。

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オポジションの種類

オポジションには種類があるので分類しておくと覚えやすいと思います。
4種類紹介します。

ダイレクトオポジション(Direct opposition)

キング同士が1マス挟んで向かい合っている状態がダイレクトオポジションです。

ダイレクトオポジションは単に「オポジション」と呼ばれることが多いです。

<ダイレクトオポジション>
相手キングを白キングの正面から強制的に動かすことができます。


ポーンをプロモーションするときにダイレクトオポジションをよく使います。

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ダイアゴナルオポジション(Diagonal opposition)

キング同士が斜めに向かい合い、間に1マスある状態はダイアゴナルオポジションと言います。

その後の展開でダイレクトオポジションに進んだりします。

<ダイアゴナルオポジション>

ディスタントオポジション(Distant opposition)

キング同士の間隔が1マスより多く空いているときもオポジションは存在します。

同じファイルやランクで相手のキングとの間隔が3マス、5マス空いている時はディスタントオポジションと言います。

<ディスタントオポジション>
3マス離れていてもオポジション。


<ディスタントオポジション>
5マス離れていてもオポジション!


奇数のマスだけ離れていればオポジションと覚えればわかりやすいはずです。

さらに簡単に言うと、同じ色のマスにキングを置けばOK。

・相手キングが白マスにいたら、自分も白マスに動かす。
・相手キングが黒マスにいたら、自分も黒マスに動かす。


「キング同士が離れているから適当に動かしても問題ないか」と思っていたら、その一手で勝敗が左右される場合もあります!

場合によっては直感と異なる場合があるので、ディスタントオポジションを理解することは重要です。

レクタンギュラーオポジション(Rectangular Opposition)

レクタンギュラーオポジションとは、「長方形のオポジション」という意味です。

キング同士の位置が離れたり、単純な斜めの位置でなくなるとオポジションがわかりにくくなります。

その場合は次の考え方を使えば簡単にオポジションがわかります。

レクタンギュラーオポジションを取るには、キング同士を使って長方形を描いて、四隅が同じ色になる場所にキングを置けばOKです。

二つの隅が同じでも、四隅が同じでなければオポジションではないことに注意しましょう!

<レクタンギュラーオポジション>
四隅が同じ色になっています。

レクタンギュラーオポジションではない例

四隅の色がすべて同じになっていないのでレクタンギュラーオポジションではありません!


展開次第でダイアゴナルオポジションやダイレクトオポジションに変化します。

以下の図を進めてみてください。

相手キングの動きに合わせてオポジションを維持できているのが面白いですね。

オポジションが活躍する例

お互いのキングがにらみあって、相手キングがいる側に進みたい場面がエンドゲームでは時々発生します。

そんなときにオポジションは威力を発揮します。

以下の局面ではオポジションを取ることでツークツワンク(相手はどんな手を指しても悪い手になるのでパスしたい局面であること)となり白優勢です。


<相手のキングをそらし、自分が前進できる>
相手陣に侵入してポーンを取ればパスポーンをつくれます!

どちら側のキングが向こう側に行けるか、オポジションが鍵を握る場面が多いです。

<逆にオポジションを取られると・・・>
相手キングに侵入されてしまい、敗勢に。

「オポジション=100%正しい手」とは限らない

オポジションを取ると良い場面は確かに多いですが、オポジションが常に正解というわけではありません。

ポーンのプロモーションを狙ったり、防いだりする場合は注意が必要です。

例1:
端のhポーンをプロモーションしようとして、オポジションを取っても相手の「iファイル」は存在しないので回り込むことができずプロモーションできません。

<オポジションは取れるが、iファイルは存在しない!>


例2:
長方形のオポジションも同様です。

例えばポーンのプロモーションを防ぐ際に、長方形のオポジションを使うことでポーンを止めるのに失敗することがあります。

オポジションを取れるから大丈夫だと過信していると、実際は役に立たない場面もあるので注意しましょう!

オポジションの練習ができるサイト

Lichessでオポジションを練習できます。
こちらです。

自分の手で動かしてみると、オポジションの大切さが感じられると思います。


また、Lichessの「ポーンエンドゲーム」でもオポジションが関わる問題を練習できます。
(すべての問題に関わっているわけではありませんが)

こちらです。
より実践的にオポジションを使って勝ちにつなげる練習ができます。

さいごに

オポジションを理解できれば、ポーンエンディングがうまくなります。

「通常のオポジションを知っているが、他のオポジションを知らない」という人も多いので、中級者あたりまででは差をつけるポイントになります。

どちらのキングが相手側に行けるかでゲームの結果が決まることもあるので、知っているとお得です。

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