はじめに

スカラーズメイトとは、クイーンとビショップを使って、f7のマスを狙い、4手でチェックメイトするチェックメイトパターン。
チェスに慣れていない人/超初心者であれば、簡単に引っかかる可能性があります。
この記事では手順・対策を解説します。
【注意】チェス上達を考えている人は、スカラーズメイトを自分からは狙わないのをおすすめします。
・相手の明らかなミス狙いに頼ってしまう
・クイーンの早出し
などの悪いクセがついてしまうからです。
チェスを指すときの、「通常好ましい考え方」
を以下の記事でまとめているので、参考にしてみてください。
これらを知っているだけで、チェスを格段に指しやすくなります。
手順
白:e4はチェスで最もよく指される初手。
中央へポーンを進めるのは良い手です。ビショップやクイーンが外に出るための道を開ける意味もあります。

黒:同様に中央へポーンを進めました。これもよくある良い手。
白:ビショップを動かし、f7のマス(赤丸)を狙っています。f7のマス(赤丸)は守りが薄いので、チェスにおいてよく狙われる弱点です。

黒:ナイトを展開しました。e5にある自分のポーンを守りました。
白:クイーンを展開し、f7のマス(赤丸)を狙っています。

黒:ナイトを展開し、クイーンを攻撃しました。(悪手!)
白:f7にあるポーンを取って、チェックメイト。黒番はキングでクイーンを取れません。
白のビショップがクイーンを守っているからです。

<ビショップがクイーンを守っている>

動かして確認してみましょう↓
●展開については以下の記事で解説しています。
対策の一例
黒番視点でスカラーズメイトされず、戦えるポジションに入る方法を紹介します。
黒:f7(赤丸のマス)を攻撃させないためにポーンで止めます。

白:チェックメイト狙いを続け、別の位置からf7(赤丸のマス)を狙ってきます。
黒:ナイトでクイーンを止めます。自分のナイトは自分のクイーンで守られているので安全。

白:ナイト展開。
黒:ビショップを移動させてキャスリングの準備をします。(ちなみに、スミから数えて2マスの位置にピースを入れることを「フィアンケットする」といいます。)
しつこく狙ってくる場合(5. Qb3??)
一見不利に見えますが、相手の悪手です。

黒:相手のクイーンをナイトで攻撃します。

相手にfポーンを取られても大丈夫。

黒:bポーンでクイーンを攻撃すれば、相手はビショップを守れる位置にクイーンを置けなくなります。

黒:ビショップを取れました!


白:ナイト展開。
黒:dポーンを動かして、赤丸のビショップが動ける道をつくります。同時に中央のポーンも守っています。

白:クイーンをビショップで攻撃されたくないのでポーンを突きました。
黒:キャスリング。これでキングが安全になり、ひとまず安心です。

白:ビショップ展開の道を開ける手。
黒:ビショップ展開。これで大体の駒展開が終わりました。

流れのまとめ:
さいごに
●初心者同士の戦いで、「チェスはよくわからないけど、事情があってとにかく1勝だけはしたい!」というときには有効かもしれません。
●ただし、基本的には自分から狙わないのがおすすめです。
最初に書いたようにクイーンを早めに外に出して使うのはチェスにおいてあまりよい習慣ではありません。
相手の明らかなミスを頼りにしたプレーは、上達を妨げる悪いクセになってしまいます。
●代わりにどんなオープニングを使ったら良いか?
以下で紹介している中で、自分が気に入ったオープニングを使えばOK。
初手e4のオープニングの、ルイロペスやイタリアンゲームから始めるのがおすすめです。
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