はじめに

チェスではステイルメイトにしても勝ちではなく、ドロー(引き分け)になります!
・ステイルメイトとは何なのか
・どうやったらステイルメイトになるのか
・気をつけるべき時
・実戦で起きた5つの例
を解説・紹介します。
ステイルメイトとは

ステイルメイトとは自分の手番なのに、ルール上動かせる駒がない状態のこと。(※チェックされている時は除く)
ステイルメイトになると引き分けです。
<ステイルメイトの例>
以下の画像では黒の手番ですが、黒のキングの動ける場所がありません。
青はルークが攻撃しており、黄色はナイトが攻撃しているためキングはルークを取ることもできません。
ステイルメイトとなり引き分けです。

<動かして確認してみましょう>
実戦でどう気をつけるか

初心者からチェスを始めた人がステイルメイトに気を付けるべき場面は、プロモーションできる場合など圧倒的な戦力で「余裕で勝てるだろう」と考えているときです。
プロモーションをする際には、クイーンにプロモーションをすると多くのマスを攻撃できる能力を得るため、それによってキングの逃げる先が制限されます。
何も考えずにクイーンにプロモーションするとステイルメイトになる可能性があります。
自分はコマを大量に持っていて相手はほとんどボード上に、コマがない場合などは特にステイルメイトに気を付けましょう。
相手はできるだけ狭い場所やステイルメイトになりそうな場所に逃げ込んだりします。
「プロモーションしたら相手のキングが動けなくなることはないか?」
「相手に動かせる駒がなくならないか」
と必ずプロモーション前には確認しましょう。
ステイルメイトとなった対局例
ステイルメイトはエンドゲームでのうっかりミスでも起こりますが、敗勢からドローにするためのテクニック、トラップとしても使えます。
相手にステイルメイトを回避する正確さを要求するのも、チェスの能力の1つと言えるのではないでしょうか。
例1:クイーン捨て
Garry Kasparov – Neil R McDonald 1/2-1/2 (1986年)
黒側はクイーンしかなく完全に敗勢に見えます。

ここではクイーンをフォークによって捨てるのが好手でした。
クイーンを取らせれば、ビショップとクイーンによって黒のキングが動けなくなりステイルメイトです。

白がキングを逃がすと逆に負けるので、クイーンで取らざるを得ずステイルメイトの引き分け。

例2:まさかのステイルメイト
Jens Hohmeister – Tena Frank 1/2-1/2 (1993年)
黒側は白側を圧迫しており、ミドルゲーム(中盤)ですが白は動かせる駒が少なくなっていました。

黒はピンしているナイトにポーンで攻撃することで駒得を狙いましたが、それによってすべての白の駒は動けなくなってしまいました。
白を制限していたビショップでのピン、クイーンでのピンがここではステイルメイトの手助けをしてしまっています。

本当に白番の駒すべて動けないのか確認してみてください。
チェスにおいて、スペースを取ったり相手を制限することは一般的に良い戦略的プレーです。
このステイルメイトは通常ほぼ起こらない珍しいパターンでした。
例3:クイーン捨て2
Mario Sibilio – Sergio Mariotti 1/2-1/2 (1982年)
ポーンダウンで敗勢に見えますが救える手が白にはあります。

クイーン捨て。ステイルメイト狙いの場合クイーンを捨てることがよくあります。
クイーンのキング近くに捨てれば取らざるを得なくなることが多いからです。

キングは動けず、ポーンも黒のポーンに阻まれて動けません。ステイルメイト。

例4:ストーカーのようなルーク
Robert Huebner – Valery Salov 1/2-1/2 (1989年)
ルーク1つぶん黒は負けています。負けを回避できるでしょうか?

通常は駒を取られたくありませんが、不利な状況でステイルメイトできるなら「取って欲しい」とキングを付け回すことでステイルメイトや50手ルールによるドローを狙えます。

ルークがしつこくキングにまとわりつく動きを確認してみてください。
こういうドロー狙いはされたくないですね・・・(笑)
黒側としては、単に勝つよりもある意味満足感があるドローかもしれません。
例5:ポーン5つ分有利の油断
James Adams Congdon – Eugene Delmar 1/2-1/2 (1880年)
黒がポーン5つ分有利です。
クイーンを交換できれば余裕だと黒は考えたのかもしれません。

クイーン捨てによるステイルメイトになります。
「圧倒的有利な場面こそ気をつけておくべき」という教訓になるのではないでしょうか。

ポーンとクイーンがキングの動けるマスを奪ってしまっています。ステイルメイト。

さいごに
●初心者のうちは上で書いたように、「プロモーション時」のステイルメイトに特に注意してください!
チェックかけてキングを追い詰めるようにすれば、ステイルメイトを避けやすくなります。
●ハイレベルな戦いになると、ステイルメイトは・・・
「負けていても、相手に最後まで正確さを要求できる」という面が目立ちますね。
いずれにしても「勝ちだ・負けだ」と決めつけずに最後までチャンスをうかがったり、ステイルメイトトリックをくらわないように最後の最後まで気をつけることがチェスにおいては大切です。
\最大級のオンラインチェスサイトChess.com/



