はじめに

チェスにおいて、ある程度のレベルになると、「自分がやりたいことを計画→実行」できる人は多いです。
見逃されがちなのが、相手の意図を見つけることです。
相手の意図自体を考えて対応することは、比較的簡単かもしれませんが、相手の意図自体に気づいていなければ、対応する手を打つことができません。
一歩レベルアップするために、相手の手の意図を見つける練習を紹介します。
この練習を習慣づけていけば、相手の視点を無意識的に見つけるクセがつきます。
今まで考えていなかった、相手の意図がより自然にわかるようになり、思いもしなかった相手の狙いを防ぐことができるようになるので、 より質の高いチェスをすることができます。
練習方法
相手の動かした駒が何をしたいか考える

相手が動かしたコマが何をしたいのか考えるのは基本です。
動いたコマには目がいきやすく注目しやすいので、比較的考える癖がついている人は多いかもしれません。
相手の動かしたコマが、
・その後2手連続で指せるなら何をしたいのか
・他のコマと組み合わせた狙い
を考えるようにしてみましょう。
実際の対局中でも良いですし、棋譜並べをしながら、相手の手番で動かした後に、この手は何をしようとしているのか、一手ごとに考えてみるのも練習になります。
【重要】相手の空けたマスを何に使えるのか考える

一方で、コマが動いた後の空いたマスに注目するという意識が抜けている人がかなりいるのではないでしょうか。
コマがいなくなったマスを使って、以下のようないろいろな意図が考えられます。
<マスを空ける意図の例>
・別のコマを置く
・ポーンを進める
・ピースを通過させる
・ピースの利きを発生させる
など
まずは動かしたコマに注目した後に、その空いたマスで何ができるのか考えてみるようにしましょう。
こちらも実戦で相手の手がさされた後に考えてもよいですし、棋譜並べをしながらその手の意図、マスを開けた意図を考えてみるのがよいでしょう。
上記の二つのポイントに注目していけば、相手の意図を見つけることが以前より簡単になります。
そもそも、今まで相手の意図を見つける手段として、空けたマスの存在について考えていなかったとすれば、大きな改善になると思います。
ぜひこの練習を習慣づけて、無意識的に相手の意図を見つけられるようになりましょう。
練習に役立つヒント
意識付けのコツ

対局前に、「相手の開けたマスに注目する」ことを自分に言い聞かせるようにすると、実際の対局でも実践しやすくなります。
ぜひ実戦を使って、「相手の意図を見つけるクセ」をつける練習の場としましょう。
対局ごとに1つだけテーマを持って指すのはおすすめです。
もしかすると対局中は必死になって忘れるかもしれませんが、1手だけでもこの意識付けができれば一歩前進です。
今後の対局で相手の手を考慮できる手の数を増やしていきましょう。
長めの持ち時間で対局しましょう

「ラピッド」や「クラシカル」のような比較的長めの持ち時間でプレイをおすすめします。
対局の持ち時間が短すぎると、相手の意図を見つける暇が意識的な力以外には使えなくなってしまいます。
まずは長めの時間を取って、相手の動いた駒の意図、相手が開けたマスの意図を考えるように、まずは癖をつけていくようにしましょう。
時間があるならすべての手を洗い出してみる

棋譜並べなど、制限時間が関係ないなら考えられるすべての手を洗い出してみるというのも、良い練習になると思います。
一見、何の意味もなさそうな価値のない手だと思っても、一度すべて考慮してみましょう。
今まで考えてもみなかったような手が存在することに気づくかもしれません。
「意図を見つける練習」をとにかく続ける

無意識に相手の意図が見えるようになるまで、とにかく続けることです。
この記事を読んだ後に「よしやろう」となっても、一局だけでそのやろうとしていたことが終わってしまっては、自分の習慣や無意識的なレベルに落とし込まれた能力になりません。
とにかく無意識的なレベルで実行できるようになるまで、この相手の意図を見つけるという作業は意識的に続けていきましょう。
何局でもです。
したいこと(戦略)がわからないなら

相手の狙いに対応するためには・・・戦略的な思考、どのような戦略(ストラテジー)のパターンがあるか知っておいた方が良いです。
戦略について知っていないのであれば、以下の記事で戦略についてまとめているのでチェックしてみてください。
どのような長期的なプランがあるかについて知ることができるので、相手の狙いを考えるのに役立ちます。
チェスの基礎的な原則(一般によいといわれること)についても知っておくとよいでしょう。
さいごに

「レーティングが比較的低いプレイヤーは、相手の意図を考慮していない」とタイトルプレイヤーが語るのをよく聞きます。
これは、半分当たっていて、半分間違っていると思います。
確かに低いレートのプレイヤーは、「相手の意図を考慮していない」ことが問題点の一つとしてはありますが、半分の問題点は、「そもそも相手の意図自体を見つけられていない」点です。
まず問題点を見つけられていれば、それに対策するということができますが、そもそも見つかっていなければ対策のしようがありません。
そういう意味で、相手の意図を見つける練習というのは非常に大切です。
「いつも相手の予想外の手で、相手が問題を引き起こしている」というのが自分の敗因だとわかっている人は・・・「この相手の意図を見つけるという2つのポイント:動いた駒、空いたマス」に注目する練習をしていきましょう。
意図を見つける作業をすべての対局で続けていくことで、意識的にやっていたものが、だんだんと無意識的に行えるようになっていきます。
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