【チェス】ミドルゲーム(中盤)ですべきこと9選【次の一手】

【チェス】ミドルゲーム(中盤)ですべきこと【次の一手】
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序盤が終わった後、何をしたらいいか迷ってしまう方にミドルゲームの方針をご紹介します。
これらを知れば中盤で指したい手を見つけられます。
すべきことを知り目的を持った手を指せば、正確な手を指せるようになります。

相手のキングが中央にいる場合、中央をオープンにする

相手がキャスリングをせず、中央にキングが居座る場合があります。
左右どちらにキャスリングするのかギリギリまで相手に悟らせないのが相手の狙いです。
その場合はキャスリングをされるまえに中央を攻撃して相手のキングの前をオープンにすることを考えましょう。
相手キングをチェックし相手がガードできなければ、キャスリングの権利がなくなり中央に居続けることになります。

中央に居座るキングの例:相手のキャスリング前に仕掛ける。

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キャスリングしているキングをポーンで攻める

ポーンを使ってキャスリングしたキングを攻める方法がよく使われます。

特に複数のポーンで攻撃することをポーンストーム(Pawn storm)と呼びます。
ポーン構造を乱したり、キング前のポーンを破壊しファイルをオープンにできます。

働いていないピースの位置を改善する(マヌーバリング)

チェスは「どれだけ駒を持っているかではなく、いかに駒を最大限働かせているか」が重要なゲームです。
駒得していたとしても、ルークが盤面の端で動かされていなかったり、ビショップの利きが自分のポーンで消されていたりする場合、極端な言い方をすると価値は大きく下がります。

力が発揮できていないピースを見つけて、「どうやったらピースの利きが最大にできる位置にもっていけるか?」と考えて再配置することが大切です。

例:ナイトが特に良い働きをしていません。どうすれば最大限力を発揮できるでしょうか?


e8→d6→c4と移動させて、青い丸のところに、入ることができれば相手陣への影響力を高められます。
このようにナイトのマヌーバリング(良い位置に移動させること)がチェスにおいてよく行われます。

チェスに慣れてきて改善方法が見つからなくなったとき、この考え方を取り入れれば一段レベルアップできるでしょう。

あるGMは、「ポジションを改善していった結果が、タクティクスを実行する下地になる」と語っています。

チェスはタクティクスがよく注目されますが、上手いタクティクスを実行できるのは多くの駒が最適でよく働いている位置にあってこそ成り立つものだということです。

自分の「悪い駒」と相手の「良い駒」を交換する

よく働いていて駒の利きが良いピースは、例えばナイトであれば3点よりももっと価値がある駒と言えます。仮にその駒を4点とします。
一方で自分のあまり働いていないナイトを2点と考えると、自分と相手の点差は交換前後でどうなるでしょうか。

交換前:
自分 – 相手
= 2 – 4
= – 2点 →2点負けている

交換後:
どちらも0点 →同点

通常ナイトの点数はどちらも3点で同価値ですが、働き・利きまで考えてピースの点数をつける場合、相手の働きの良い駒を交換できれば相手に点数で追いつけるということです。

拠点(アウトポスト)を見つけ、ナイトやビショップを配置する

アウトポストのナイトやビショップは即効性のある脅威にならない場合もありますが、アウトポストに配置されているだけで攻撃の選択肢が大きく広がります。

アウトポストとは「拠点、前哨基地」のことです。
ポーンに守られたスクエアで、相手ポーンから攻撃されず、簡単に駒交換されないスクエアのことを言います。

上記を満たすスクエアを見つけたら、そのスクエアから今いる場所へルートを逆算することで移動方法を特定できます。

アウトポストのナイトやビショップによるメリット
・相手のピースの動きたい場所を押さえているため、ベストムーブを制限できる。
・より相手の陣内深くに入っているため、フォークなどのタクティクスのチャンスが増える。
・相手の選択肢を制限することで相手を考えさせ持ち時間を減らせる、ブランダーの可能性も高まる。

アウトポストの例1:

アウトポストの例2:


チェスが強くなる人の本

オープンファイルにルークを配置する

相手のルークと比べると、働きの違いがよくわかります。
オープンファイルにルークを配置するとそのファイルを支配できます。相手のルークが接続されていない場合や、相手のルークが守られていない場合、このファイルに入ることができなくなります。

相手の狙いを予防する(プロフィラクシス, prophylaxis)

相手の狙いを潰せば、守りに割く手数を減らして自分の攻撃にかける手数を増やせます。
そうすれば相手のキングへ相手より早く攻撃を仕掛けられ、先にチェックメイトできる可能性が高まります。
チェスに慣れないうちは相手の狙いを考える余裕はないかもしれませんが、徐々に慣れてきたらこの考え方を取り入れてみましょう。相手の脅威に晒される展開を避けられます。
相手に最善手を指させない動きもチェスでは強力な一手です。

例:キャスリング後にピンをされるのを予防するためh3としてg4地点を守っています。

※予防の手も無駄な一手になることもあります。
本当に必要な手か?と考え、メリットが上回る場合のみ指すようにしましょう。

キングの位置を改善する

駒交換でオープンになりキングを攻撃されることを予測して、あらかじめ退避させると脅威に晒される可能性を下げられます。

理由としては、「キングがチェックされる可能性があれば、フォークやディスカバードアタックなどでタクティクスの的にされる」ためです。

例1:
キャスリング後、ダイアゴナル(斜め)からチェックされる可能性があるため横に退避させる。

例2:
黒番のキングがチェックできる位置にあることでフォークが決まってしまいます。
キングが隠れていれば黒番はQe7で守りきれた局面。

自陣の相手ピースを追い返す or 無効化する

盤面を2つに分けて考えます。青を自陣、緑を敵陣と見ます。
この例では黒番が自陣に入り込んできてきており、脅威を取り除くことを考えます。

良い守りをした後、押し返します。
そのまま留まらせると相手のタクティクスの選択肢を残してしまったり、自分の指したい手を制限されてしまいます。

まとめ

頭の中にないものを対局中に生み出すことはかなり難しいため、新しいアイデアを知っておくは実力・結果の向上に直結します。

対局中に何をすべきか迷ったらこれらを実行できないか検討してみると良い考えが浮かぶかもしれません。
たとえ対局に負けたとしても新しい概念を1つでも実行できれば、レベルアップの足がかりになるはずです。

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