はじめに

フィリドールポジション(philidor position)はチェスのエンドゲームにおいて大切なポジションの1つです。
守り側が正しくさせれば、ポーン1つ分負けていてもドローに持ち込めます。
サードランクディフェンス(third-rank defense)とも呼ばれます。
関係する駒は以下のとおりです。
攻め側:ルーク1、キング1、ポーン1
守り側:ルーク1、キング1
フィリドールポジションについて
<典型的なフィリドールポジションの1例>
黒が守り側。

・守りのキングは相手のポーンがクイーンになるマスにいる。
・ポーンはどのファイルにあってもよい。
・ポーンは守り側から見てサードランクに達していないこと。
・攻め側のキングは守り側から見てサードランクよりも向こう側にいること。
・守り側のルークは守り側から見てサードランクにいること。
ややこしいので上図と合わせて、まずは大体のイメージだけつかみましょう。
フィリドールポジションでドローに持ち込む手順
基本的な考え方を紹介します。
1:ルークをサードランクに配置して、相手がポーンを突いてくるのを待ちます。

2:ポーンを突いてきたら、相手の背後にルークをまわします。

3:ルークで連続チェック+守られていないポーンを狙うことで同形三複でドローにできます。
ポーンを突いたので、相手のキングは隠れる場所がなくなっています。

フィリドールポジションでドローの例:
相手がこう動いてきたら?
ルークで手待ちしてきたら
相手がポーンを動かさず、ルークで手待ちしてきた場合は・・・
こちらもルークを使ってサードランクを維持しながら手待ちします。
相手が手待ちし続ければ同形三複でドローになります。

ルークでチェックしてきたら
ポーンの正面を維持して前後するだけでOKです。

練習できるサイト

Lichessでは、こちらでフィリドールポジションの練習ができます。
学ぶ>練習問題>Basic Rook Endgamesにあります。
実際に試してみましょう。
さいごに
フィリドールポジションは、チェスのエンドゲームにおいて有名で重要なポジションの1つです。
ポーン1つ負けていたとしても、フィリドールポジションに入ることができれば引き分けに持ち込むことができます。
時々Lichessの練習問題を解いて復習するのをおすすめします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。😊

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