アレヒン・ディフェンス/Alekhine’s Defense【チェス定跡】

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アレヒンディフェンスの特徴・狙いは?

アレヒンディフェンスは、相手の初手e4に対してナイトで攻撃を仕掛ける使用率が低めのオープニングです。


相手は守られていないポーンを守るためにポーンを前進させてきますが、黒番はそれを利用してポーンで支配されたセンターを徐々に攻めて崩していく狙いがあります。

最初からポーンでの支配をしないため、初心者にはおすすめしにくいオープニングですが、相手のポーンでの支配をいかに崩していくかの練習になるオープニングです!

<中央のポーンを攻めて崩していく>

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アレヒンディフェンスの表記・発音

アレヒンディフェンスは表記がたくさんありますが、全部同じ意味です。

・アレヒン
・アレキン
・アリョーヒン

英語発音ではアレハインと発音しているのもあります。

アレヒンディフェンスの流れは?

白:スタンダードな初手e4。
黒:ナイトで攻撃を仕掛けるのがアレヒンディフェンスです。一見ナイトが攻撃されるだけに見えますが、そこに狙いがあります。


白:ナイトにポーンを取られないために前進。
黒:ポーンの攻撃を避けて中央へ。


白:ポーンでセンターを固めます。
黒:ポーンでセンターを固められるのは望ましくないので、すぐに中央のポーンを崩しにかかります。
「相手の中央を安定させないこと」はどのオープニングを使う場合でも大切になので覚えておくと良いでしょう。特にアレヒンディフェンスでは重要なアイデアです。


白:ナイトを攻撃しつつポーンを進め、テンポを得つつスペース確保していきます。
黒:ナイトを再度移動します。

(補足)アレヒンディフェンスを初心者におすすめしにくい理由😭


「チェスの守った方が良い原則」に反するためです。

「オープニングに同じ駒を何度も動かさない」
「中央支配」

などの原則に反します。

初心者のうちは「チェスの守った方が良い原則」に沿って自然な手を身に着けていくことが大切なので、始めたばかりのうちはアレヒンディフェンスは避けたほうが無難です。

使用したい場合は、少なくともある程度ルイ・ロペスやイタリアンゲーム、シシリアン・ディフェンスなどで慣れてきてから、アレヒンディフェンスに挑戦するのをおすすめします。

<何度もナイトを動かし、中央の支配ができていません。>

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ポーンを交換してくる場合 (5. exd6)

ポーンを交換してくる場合 (5. exd6)のまとめの盤面へジャンプ

白:センターのポーンでの完全な支配を白が諦めた場合は交換してきます。
黒:eポーンでテイクバック。黒マスビショップの道を開けておきます。


黒:白のクイーンサイドのポーンにプレッシャーをかけていきます。


黒:ビショップもクイーンサイドのポーンにプレッシャーをかけることを考えて移動します。


白:キャスリングのためのビショップ展開。
黒:キャスリングでキングの安全を確保。


黒:ビショップも相手のポーンにプレッシャーをかける役割に使います。
アレヒンディフェンスは「相手の中央支配に対してどう崩していくか」というイメージを持っておくと、手を完全に覚えていなかったとしても理にかなった手が指せます。


黒:クイーンサイドのポーンを守っているナイトを排除し、e2のビショップも守りからそらすの狙う手。


黒:ナイトを除去することで、クイーンサイドのポーンの守りが減ります。


黒:ビショップで取り返させることでポーンを得できました。
クイーンサイドのポーンをターゲットにする考え方が成功したパターンです。


ポーンを交換してくる場合 (5. exd6)まとめ:

ポーンでの中央支配を強めてくる場合 (5. f4)

ポーンでの中央支配を強めてくる場合 (5. f4)のまとめの盤面へジャンプ

白:ポーンでのセンターを維持しようとしてくる場合。
黒:まずeポーンをテイク。


白:e4をテイクバック。
黒:相手の中央を安定させないためにすぐさま中央に攻撃を仕掛けます。


白:ポーンを取るとクイーン交換になってしまうので前進。
黒:さらに中央への追撃。

ポーンをとってきてクイーン交換になる場合は?(7. dxc5)


黒:クイーン交換をすると、キングで取り返した時点で白はキャスリングの権利を失います。


黒:中央にキングが取り残されてしまいます。中央が開かれたままで、守るものが何もありません。非常に危険なので相手はこの展開を避けてきます。


白:同様にクイーン交換を避けるために前進。
黒:がら空きになったポーンの背後に付け込むクイーンでの攻撃。ポーン進ませすぎのデメリットが白に生じています。


黒:gポーンで防いできた場合は、典型的なフォークが決まります。

ポーンでの中央支配を強めてくる場合 (5. f4)まとめ:

さいごに

アレヒンディフェンスは取り扱いが難しいディフェンスですが、その背後にある狙いを理解して実戦で使ってみれば「相手のセンターを崩す」アイデアを身につけるのに適したオープニングです。

自分のメインのオープニングしないにしても、自分の引き出しを増やすためのトレーニング用として使ってみるのはありだと思います。

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