はじめに

チェスの基本として「オープンファイルにルークを配置する」というものがありますが、それ以外にもオープンファイルを支配ためのポイントがあります。
自分が支配し、相手に支配させないコツを身につけましょう。
オープンファイルを支配するコツ
オープンファイルに一番乗り
オープンファイルに一番乗りしましょう。
基本中の基本ですが、これができるかどうかで優劣が明らかに決まる場合があります。
次の例では白番はオープンcファイルを支配できますが、黒番は後からcファイルに入るとルークを取られるだけです。

オープンファイルになる前に準備する
オープンファイルにする前に、あらかじめ準備しておくのが有効になる場合もあります。
特に相手のスペースが少なく、相手がバッテリーを組めないなら一方的に準備できます。
例1:

例2:
オープンファイルとなる可能性のより高いファイルにルークを配置しておく。

相手のオープンファイルを使えなくする1
相手のピースのオープンファイルへのアクセスを妨害しましょう。
例えばビショップを使ってオープンファイルを使うためのマスを攻撃しておきます。
相手のルークはオープンファイルに入りにくくなります。

相手のオープンファイルを使えなくする2
相手がバッテリーを組めないよう、スペースを消す手もあります。
一方こちらはスペースがあるので楽にルークのバッテリーを組めます。

オープンファイルの注意点
「オープンファイルにするorしない」の判断
オープンファイルをつくるときには、オープンファイルができることでどちらが有利になるのか考えましょう。
相手に有利になるならオープンファイルにしない、自分に有利になるならオープンファイルにする。
という判断が大切です。
<ここでオープンファイルにすると支配されるのが見えている>

「オープンファイルからの攻め一択」と思い込まない

オープンファイルを支配した時、「オープンファイルで有利だからオープンファイルから攻める以外ない」と視野が狭くなりがちです。
オープンファイルでの有効な攻めがすぐに見つからないときは、オープンファイルの支配を維持したうえで、ボードの他の部分で有効な手や改善できる部分がないか考えることも大切です。
今あるオープンファイルだけが唯一のオープンファイルではない

今あるオープンファイルを相手に強力に支配されているときは、なかなか手を出しにくいです。
そんなときはオープンファイルとなる可能性のある別のファイルを見つけるのも一つの手です。
そのファイルがオープンになったときのために準備をし、オープンにすれば自分が支配できるオープンファイルとなります。
さいごに

オープンファイルは相手への重要な侵入経路なので、
自分が支配し、相手に支配させない状態にできれば対局を有利に進められます。
毎回これらの例のようにうまくいくわけではありませんが、効果がありそうな局面を見つけたらぜひ使ってみてください。