はじめに
ブランダーをなくすため、相手の狙いを見抜くことがとても大切です。
相手の狙いを見抜くことは軽視されがちなので、ここで2つポイントを知っておきましょう。
ポイントは「動いた駒」と「空いたマス」です。
相手の狙いが分からないと・・・
→相手の脅威に対応できずに不利な状況に置かれます。
相手の狙いが分かれば・・・
→あらかじめ危険に対応する手を指せます。
相手の動きが何を狙っているのか、理解するために注目するポイントを2つ解説します。
初心者のうちは★の項目から意識してみましょう。
動いた駒による狙い
最も基本的なのは動かした駒が何をしているのか考えることです。
初心者であればまず相手が動かした駒に注目してみましょう。
直接攻撃★
駒が動いた先で何をしているでしょうか?
直接駒を攻撃したり、チェックメイト狙いがあります。
間接攻撃★
駒を取るという直接的な狙いでなくても危ない攻撃はあります。
例:
ピンを仕掛けてくることもあるでしょう。
ピースのコンビネーションでの攻めがあるので注意が必要です。
対応を間違えると駒損につながります。
チェックメイトを回避するしかありませんが、ルークが取られてしまいます。
ピンについての対応方法はこちらで解説しています。
スレット(脅威)
スレットとは、止めない場合、次のターンにプレーされる強力な動きのこと。
意外と見落としやすいのがこれです。
相手が連続で動ける場合の手を考えてみましょう。
<一見意図が見えにくい動き>
相手の次の手を考えてみましょう。
ナイトが再度ジャンプすると、なんとチェックメイトになりました。
逃げ場がすべて奪われています。
チェックメイトスレットがあったわけです。
相手が動いた先で何ができるか考えるのが1つの対策です。
マヌーバリング(駒の配置改善)
特に攻撃対象もない時はマヌーバリング(駒の配置改善すること)が狙いの場合があります。
例:特に攻撃目的が見えませんが・・・
後2手でナイトを前線のアウトポストへ配置しようとしています。
どこに行こうとしているのかを考えてみましょう。
マヌーバリングについてはこちらで解説しています。
駒がいなくなることによる狙い
相手が動かした方の駒のことはよく確認しますが、「なぜそのマスから駒がいなくなったか」については意識がいきにくいものです。
1つめの項目の相手が動かした駒が何をしているかいまいちわからない時は、「マスを空ける狙い」があるのでは?と考えましょう。
マスを空けることには複数の狙いがあるので、紹介します。
ディスカバードアタック★
マスを空ける狙いでよくあるのがディスカバードアタックです。
駒が離れることで同時に2箇所を攻撃できます。
空いたマスを別の駒で利用する狙い
チェスは1つのマスには1つの駒しか入れません。
空いたマスをつくったということは狙いがあるはずです。
例えば・・・
・別の駒をそこに置く
・利きを通す
・駒を通過させる
空いたマスを使う狙いを考えると相手のが読みやすくなります。
例1:
何のために移動したのでしょうか?
ナイトを移動したのはポーンを突きたかったからでした。
ナイトがいたマスが空いたおかげでポーンを動かせたわけです。
戦略の下準備
戦略を成功させようとしても、下準備なく進めると自分の駒が邪魔になる場合があります。
あらかじめ邪魔な駒を移動した後にプランを実行する必要がある場合、「邪魔な駒の移動」が相手の狙いの予兆になります。
「駒がいなくなったことで可能になるプランはなんだろうか?」と考えると相手の狙いを察知できます。
駒を取り返してきた時に注意
相手が駒を取り返してきたとき、一見交換しただけだと思い込みがちです。
相手の駒が動いたら毎回狙いをチェックしましょう。
<ただのマイナーピースの交換に思えるが・・・>
白:(ナイトを取って、ビショップで取られて交換か・・・)
<自然な形でf2を狙う形になっている>
交換しただけと思い込みがち。
白:(クイーンにポーンを取られないようにクイーンサイドキャスリングしよう)
→ビショップの利きに気づいておらず、即チェックメイトです。
さらにレベルを高めるなら
「動いた駒」と「空いたマス」について、すでに意識できている人は1つの動きで複数の狙いがないかチェックするようにしましょう。
予想外の手がくる可能性をさらに下げられます。
さいごに
●「動いた駒」と「空いたマス」がポイント
「動いた駒」と「空いたマス」、両方チェックしましょう。
より多くの狙いを見つけられるはずです。
●最小限の確認ポイント
実力によって読める程度は変わってきますが、
「動いた駒」と「空いたマス」という2つの確認ポイントは初心者からずっと使えます。
相手の動きに注目したいがチェック項目を増やしたくないという人は、この2項目を試してみてください!😊