チェスとは?
チェスは2人用の対戦型ボードゲームです、相手のキングを先に追いつめたほうが勝ちとなります。
世界で最も人気のあるボードゲームであり、世界中に愛好家がいます。
ネット上で無料で対局ができます。
もちろん、実際のチェスボードを使って対面で対局することもできます。
対局の大まかな流れ
これがチェスの最初の配置です。8×8のボード上に駒(こま)が並べられています。
白い駒を動かす方を白番、黒い駒を動かす方を黒番と言います。
お互い、相手のいる方向へ攻めていきます。
白番が先に駒を1つ動かします。(これを一手と言います。)
同時に2つの駒を動かすことはできません。
次に黒番が駒を1つ動かします。
交互に1手ずつ動かしていくわけです。
駒を動かしたマスに相手の駒があれば、そのマスに移動しつつ取ることができます。
緑の◯の駒を取る場合は・・・
駒を移動させ、取ることができました。
取った駒はボードの外に置き、再使用はできません。
駒の種類と動きは後で紹介します。
この後対局が進み、最終的にキングを追いつめると対局は終了します。
相手のキングをチェックメイト※すれば勝ちです。
※チェックメイトについては後ほど説明します。
補足:
・自分の駒がいるマスには、自分の別の駒は入れません。
対局の一例
下のボードの▶をタップすると、手を進められます。
チェスがどのように進むか雰囲気を感じてみてください。
チェスの駒
白番は以下の16個の白い駒を使います。黒番は黒い駒を使います。
ポーン x 8 (将棋で言う歩)
ナイト x 2 (将棋の桂馬に似ている)
ビショップ x 2 (将棋で言う角行)
ルーク x 2 (将棋で言う飛車)
クイーン x 1 (将棋で言う飛車+角行)
キング x 1 (将棋で言う王将)
ポーン
ポーンは歩兵を表しています。チェスにおいて最も弱い駒です。
将棋で言う歩兵に近い駒です。
ポーンは基本1マス前にしか動けません。
ただし、初期配置からは2マス動けます。
1マスだけ動くことももちろん可能です。
将棋で言う歩兵と似てはいますが、違いもあります。
ポーンの斜め前に相手の駒がある場合は、斜めに動いて取ることができます。
<斜め前の駒は取れる>
ポーンは前には進めますが、真正面の駒は取れません。
<真正面の駒は取れない!>
ポーンの基本の動きまとめ:
アンパッサン
ポーンの特殊ルール1つ目はアンパッサンです。
白のポーンについて、相手の初期配置のポーンが2マス動き、白のポーンの真横まで来た場合、白は斜め前に進みながら取ることができます。
補足:
ポーンが1マス進んで真横に来た場合には適用されません。
また、相手が2マス動いてきた次のターンでしかアンパッサンはできません。
プロモーション(昇格)
ポーンの特殊ルール2つ目はプロモーション(昇格)です。
相手側の一番奥横一列(8ランク)にこちらのポーンが入ると、プロモーションできます。
ポーンから下記のいずれかになれます。基本クイーンになっておけば問題ありません。
・クイーン
・ルーク
・ナイト
・ビショップ
場合によってはクイーン以外に昇格するほうがいい場面もありますが、そのパターンはごくわずかです。
初心者のうちはクイーンに昇格しておけば基本的には大丈夫です。
ポーンの動きのまとめ:
ビショップ
ビショップは僧正(そうじょう)であり、司教冠の形をしています。
ビショップは将棋の角行と全く同じ動きをします。
斜めに好きなだけ進めますが、駒を飛び越えることはできません。
よく見ると違う色のマスには進めないことがわかります。
ビショップの動きのまとめ:
ナイト
ナイトは騎士を表し、馬の頭の形をしています。
将棋で言う桂馬に似ていますが、その強化バージョンです。
ナイトは横に1マス、縦に2マス動いた先に飛ぶことができます。
ナイトと動きたいマスの間に駒があるなしに関わらず動けます。
チェスにおいて最もトリッキーな駒です。
これによりフォーク(両取り)を仕掛けることができます。
チェスの駒の中で最もトリッキーなため、慣れないうちはフォーク(両取り)をされてしまうことがよくあると思います。
ナイトの動きのまとめ:
ルーク
ルークは城や塔の形をしています。城や戦車を表しています。
ルークは将棋の飛車と全く同じ動きをします。
縦横に好きなだけ進めますが、駒を飛び越えることはできません。
ルークの動きのまとめ:
クイーン
クイーンはチェスにおいて最も強い駒です。
クイーンは女王であり、ティアラの形をしています。
クイーンは将棋の角行と飛車と合体させたものと全く同じ動きをします。
縦横に好きなだけ進めますが、駒を飛び越えることはできません。
チェスにおいて最も強力な駒です。
クイーンの動きのまとめ:
キング
キングは王を表し、十字架のある王冠の形をしています。
キングは将棋の王将と基本は同じで隣接するマスに1つ動けます。
キングの動きのまとめ:
キャスリング
将棋とは違い、チェスにはキャスリングというキングが関係する特殊ルールがあります。
<キャスリングの条件>
1:自分のキングと自分のルークの間にピースがない
2:キングとルークが対局開始から動いていない
3:キングやキングが移動するマスが攻撃されていない
1~3を満たせばキャスリングできます。
キングの守りを固め、ルークを攻撃態勢にするために重要な動きです。
実際に白番でキャスリングした場合の例:
↓右側(キング側)にキャスリングした場合はこうなります。ルークの位置も同時に変わります。
↓左側(クイーン側)にキャスリングした場合はこうなります。ルークの位置も同時に変わります。
チェック
駒によってキングを直接攻撃することを「チェック」と言います。
将棋で言う王手です。
以下の図では黒番(相手)がルークで白番(こちら)のキングをチェックしています。
相手にチェックをされた時は、3つのことしかできなくなります。
・攻撃が当たらないマスに逃げる
・相手の攻撃が当たらないように自分の駒でキングを守る
・チェックしてきた駒を取る
のどれかです。
なんとかしてキングへの攻撃をなくさないといけません。
<攻撃が当たらないマスに逃げる>
ルークは縦横にしか動けないので、キングが横に逃げればチェックから逃げられます。
<相手の攻撃が当たらないように自分の駒でキングを守る>
ルークを使ってキングへのチェックを防ぎます。
<チェックしてきた駒を取る>
チェックしてきた駒を取れば、キングへの攻撃はなくなります。
チェックメイト
チェックメイトとは、キングがどこに動いても相手のチェックから逃げられない状態を言います。
将棋で言う詰みのことです。
下図では赤いマスのどこに動いてもチェックから逃げられないのでチェックメイトです。
仮にクイーンを取れたとしても、右にあるルークがチェックしているのでチェックメイトとなります。
<チェックメイトの一例>
この場面では白番の勝ちとなります。
ステイルメイト
ステイルメイトとは自分の手番なのに動かせる駒がない状態を言います。(※チェックされている時は除く)
ステイルメイトになると引き分けです。
<ステイルメイトの例>
黒の手番ですが、黒のキングの動ける場所がありません。
青はルークが攻撃しており、黄色はナイトが攻撃しているためキングは何もできません。
ステイルメイトとなります。
駒のポイント
チェスの基礎として駒の価値を知っておきましょう。駒の価値は以下のとおりです。
ポイントが高いほど強力な駒と言えます。(キングを除く)
ポーン:1点
ナイト:3点
ビショップ:3点
ルーク:5点
クイーン:9点
キング:∞ (※エンドゲームでは4点の価値があるとも言われています。)
チェスはチェックメイトするのが目的ですが、それ以前に「ポイントでリードすると有利になる」ゲームです。
ポイントでリードしているほど相手のキングをチェックメイトしやすくなります。
引き分け
引き分けになる場合はいくつかあります。
ステイルメイトと同形三復をまずは知っておくとよいでしょう。
<引き分けになる例>
・ ステイルメイトになったとき
・ 同形三復(盤面が3回同じ形になったとき)
・ お互いチェックメイト可能な駒がないとき(例えばナイト1つだけではチェックメイトできません。)
・ 50手の間、ポーンが動かず(ポーンが盤上にない場合も含む)、駒が取られなかった時
・ お互いが引き分けに同意した時
練習できるアプリ・サイト
Chess.comのアプリ
自分で駒を動かしながら練習できます。
・駒の動かし方
・駒の取り方
・簡単なチェックメイト などなど・・・
各ストア
Android: こちら
iOS: こちら
Lichessのウェブサイト
無料でチェスができる「Lichess」で実際に駒を動かして練習してみましょう。
こちらです。
初心者にやさしい設計になっています。
さいごに
チェスは世界中で人気のあるボードゲームなので、この機会にチェスで遊んでみるのはいかがでしょうか?
近年チェスは世界中の若い世代の間でも非常に人気になっていますし、スマホでも手軽にプレイできる環境も整っており、チェスを趣味にするメリットもたくさんあります。
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