【チェス】イニシアティブを握れ!【Initiative】

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この記事を読むとわかること

・イニシアティブ(主導権)を握る重要性
・イニシアティブを活かし方
・イニシアティブを握る方法

チェスにおいて、イニシアティブとは?

チェスにおいてイニシアティブ(主導権)とは、一連の攻めによって脅威を作り出し、相手を守りに回らせ続けている状態を言います。

チェス以外でも使われる言葉なので軽く見られがちですが、非常に重要な考え方です。

一連の攻めの動きそれぞれが相手に脅威を与えつつ、自分の駒のポジションを改善していけるところがイニシアティブを握るメリットです。

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イニシアティブを握るとなぜ強いのか

一方的に難問を押し付けられるから強い

イニシアティブを握ると強いのは、相手に「正しく答えないといけない難問」を出し続けられるからです。

サッカーのPKを例え話として考えてみます。

イニシアティブを握っている側は、PKのゴールを狙う側を何回もできるのと同じです。

イニシアティブを握られている側は、ずっとキーパーをして点を防ぐしかありません。

守り側は正しく反応しないと失点します。


チェスにおいてイニシアティブを握るとスレット(脅威)を連続で相手にかけることができるので、そのすべてを完全に正しい動きで守るのは難しいことです。

スレットは正しい動きの選択肢を狭めるため、例えば正答確率がそれぞれ80%だとして、3回連続で脅威を与えたとします。

非常に簡易的な計算ですが、

0.8 x 0.8 x 0.8 = 0.512(約50%) となり、

相手は一連の動きの中で何かしらミスをする可能性が高まります。イニシアティブを握る大切さがわかるかと思います。

(クリックで開閉)イニシアティブについての他の例え


じゃんけんを例にすると、こちらからじゃんけんを仕掛け、「こちらが勝てば1点、相手が勝てば0点」の勝負を繰り返せる。

クイズを例にすると、こちらがクイズを出し続けて相手が間違えればこちらの得点、相手が正解しても相手は0点のイメージ。

要するに不公平なバトルを挑めるということ。

駒展開が進むから強い

イニシアティブを握る動きの一つに、駒展開をしながらテンポ※を得る方法があります。

一連の攻めの動きそれぞれが相手に脅威を与えつつ、自分の駒のポジションを改善していけるのが強い点です。

※テンポを得るとは:簡単に言えば自分のターンを得ること。相手に好きな手を指させる時間を与えないこと。

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どうやってイニシアティブを握っていくのか

ギャンビットやサクリファイスはイニシアティブを握る方法の1つです。

しかし、派手な方法だけがイニシアティブを握る方法ではありません。

いちばん簡単な方法は、

「相手にとってほんの少し問題になる動き」を意識すること。イニシアティブを握るきっかけを作ることができます。

・相手の弱いポーンに駒を利かせ、そのポーンを守っている駒を動きづらくする。
・駒展開をしながら相手の価値の高い駒を攻撃し、テンポを得る。
・相手の守られていない駒を取ろうとする動きをしかける
などなど・・・

相手が対応せざるを得ない動きを仕掛けるのがポイントです。

イニシアティブを別のアドバンテージに変換する

イニシアティブはずっと握っていられるものではありません。
どこかで相手が自由に動けるターンがきます。

イニシアティブを握ったことを利用して、消えないアドバンテージ(優位性)を得ることを狙ってみましょう。

<イニシアティブを以下に変換して有利になる>
・マテリアル(駒)を獲得する
・ポジショナルアドバンテージ(駒の配置による有利な点)を得る
・スペースアドバンテージ
・良いポーン構造
・チェックメイト

このように、「簡単には失われないアドバンテージ」に変えていくことがイニシアティブを活かすコツです。

イニシアティブを握ると楽しい!

チェスをするなら楽しいほうがいいですよね?

チェスにおいて守りばかりで相手にイニシアティブを握られるのは結構辛いです。

一方、自分から次々と攻撃の手を指し、相手を防戦に回らせている状態はかなり気持ちいいはずです。

まずは「相手に小さな問題を起こす動き」ができないか考えましょう。

それがイニシアティブを握るための入口です!

さいごに

イニシアティブという言葉はチェス以外でもよく使われる一般的な言葉です。

そのため、「主導権のことね、分かった!大事だよね!」と案外素通りしてしまいがちですが、チェスにおいての効果をよく考えるとその重要性がよく分かります。

この記事で紹介した「相手に脅威を与え続けて、それに正しい答えを要求し続ける」例を考えてみると、イニシアティブを握ることの威力がわかると思います。

チェスには表面的な言葉の理解で分かった気になりそうな用語がたくさんあります。

深堀りすれば「なぜ?」を突き詰めると重要性が分かったり、応用の仕方を身につけられるので、一度振り返ってみると新しい発見があります。

他記事でもチェスのコンテンツについての解説をしているので是非ご覧ください!

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