【チェスのコツ】勝つために守るべき原則・セオリー

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チェスの守るべき原則について紹介・解説します。

チェスにはやるべきこと・やってはいけないことがあります。(例外ももちろんあります。)

これらに従って対局に望めば有利な展開に持ち込むことができ、勝率が高まりますので参考にしてみてください。

初心者のうちは「何を指すのが良い手なのか?」と迷うでしょう。

そんな時、「チェスの守るべき原則」は正しい方針を示してくれる道標になります。

※補足1※
「守るべき原則がどんな局面でも100%正しい」ということはありません。
局面においては原則を疑わずに指すと不利になる場面もあるので、最終的には「本当にそれでよいのか?」と自分で確認して指すようにしましょう。

※補足2※
チェスを始めたばかりのうちはこれらの原則にこだわらず、好きなように指すのも楽しみ方の一つです。

チェスを指していく中で、「強くなりたい」と思った時に少しずつ原則に触れるようにすると長く楽しめると思います!

  1. 1. 駒を素早く展開する
  2. 2. 中央支配する
  3. 3. 最大限のスペースを確保できるマスにピースを配置する
  4. 4. ナイトを中央に向けて展開する
  5. 5. 縁のナイトは弱い
  6. 6. 攻撃的にプレーする
  7. 7. 相手がチェックできるか、ピースを獲得できるか常に考える
  8. 8. 計画を立て、すべての動きに目的をもたせる
  9. 9. 対戦相手の手が最善の手であると仮定する
  10. 10. 相手が移動するたびに、「なぜ相手はそこに移動させたのか?」と考える
  11. 11. ピースを失わなければならない場合は、可能であれば代わりに何かを得るようにする
  12. 12. リードしている時はピースを交換する。マテリアルで負けているときは(エンドゲームにおいて)ポーンを交換する。
  13. 13. 正当な理由なくピースをサクリファイスしない
  14. 14. 1 つまたは 2 つのピースだけでなく、より多くのピースで攻撃する
  15. 15. 不用意にポーンを動かさない、ポーンは後退できない
  16. 16. ビショップをブロックしない
  17. 17. 序盤に同じ駒を2回以上続けて動かさない
  18. 18. 駒展開に役立つ場合はピースを交換する
  19. 19. クイーンを早めに外に出さない
  20. 20. キングを守り、ルークを展開させるために早くキャスリングする
  21. 21. ルークをオープンファイルに展開する
  22. 22. ルークをパスポーンの後ろに置く
  23. 23. ルークのエンドゲームを研究しましょう。 最も一般的で最も複雑なゲームです。
  24. 24. 自分のキングを中央に置いたままにしない
  25. 25. 自分のキングが攻撃される危険性が高くなるなら、キャスリングをしない
  26. 26. キャスリングした後は、キング周辺のポーンを良い形のまま保つ
  27. 27. 自分のビショップが1つだけのとき、ポーンは反対色のスクエアに置く
  28. 28. ピースアップの時・攻撃を受けているときはピースを交換する
  29. 29. 自分の駒が窮屈で動きにくい場合は、ピースを交換してスペースをつくる
  30. 30. 相手が窮屈な場合は、交換せずに相手を窮屈なままにする
  31. 31. 自分が快適にプレイできるオープニングを研究する
  32. 32. 白番・黒番それぞれで2、3のオープニングを使い続ける
  33. 33. 自分の対局を記録し、特に負けた対局を見直す
  34. 34. オープンファイルでダブルルーク、またはダブルルークとクイーンを狙う
  35. 35. 「次のムーブにおいて何か単純なことを見落としていないか?」と常に確認する
  36. 36. 相手の脅威を排除せずに自分の計画を立てない
  37. 37. 相手の駒の後退によるキャプチャに注意する
  38. 38. ボードの一部分だけでなく、全体を見る
  39. 39. ビショップよりもナイトを先に展開する
  40. 40. 2つのポーンのどちらで取るか選ぶ場合、通常は中央に向かって取る方がよい
  41. 41. f2・f7のスクエアに注意する
  42. 42. 相手の陣地のアウトポストにいるナイトは、ルークの価値がある
  43. 43. 相手の駒との緊張状態(テンション)を維持する
  44. 44. 攻撃は最高の防御
  45. 45. 自分のパッシブな駒を相手のアクティブな駒と交換する
  46. 46. ポーンチェーンが指している方に向かって攻撃する
  47. 47. ポーンチェーンの根元を攻撃する
  48. 48. 自分のビショップを相手のナイトと早い段階で交換しない
  49. 49. セブンスランクのルークを目指す
  50. 50. 相手がキャスリングするまでは、f3, f6のナイトをクイーンへピンしない
  51. まとめ

1. 駒を素早く展開する

「展開」とは初期位置から主に中央方向へ駒を動かして配置を改善していくことです。

相手より早くピースを展開することで、自分が制御しているマスが増えます。

「そもそもどこに駒を展開して良いかわからない!」という人は、以下の記事を参考にしてみてください。

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2. 中央支配する

中央支配をすることで、有利な状況を作ることができます。

青い◯は中央と言われ、赤の◯のマスは広い意味での中央にあたります。

の◯のところに駒を配置するか、中央16マスに駒の攻撃先があれば中央支配に駒を使えている目安にできます。


さらに中央支配を深めてみましょう。
下の画像では全ての駒が中央支配のために配置されています。

相手が何もしてこなかった場合、最善の中央支配をするとなんと+8.5の有利になります。駒の数では同じなのに、駒組みだけで約クイーン1個分有利になっています。

3. 最大限のスペースを確保できるマスにピースを配置する

ナイトが盤面の端にある場合、中央にあるときと比べて動けるマスが激減してしまいます。
常にピースの効きが一番良くなるマスへ配置するようにしましょう。

<中央に近いナイトは効果的に働きます>

4. ナイトを中央に向けて展開する

基本的には最初の展開位置は盤面四隅から斜めに2マスの位置に配置しましょう。
下図では赤のナイトの位置です。

5. 縁のナイトは弱い

基本的には盤面の端にナイトを配置するのは避けましょう。
ナイトを端に展開してしまうと、動ける範囲が50%まで減ります。
四隅では25%まで減ってしまいます。

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6. 攻撃的にプレーする

チェスは相手をチェックメイトすることが目的なので、初心者のうちから守りを重視したプレーをするより、攻めを重視しましょう。

チェスは引き分けがあるゲームなので、自分から仕掛けて面白い対局にすることがチェスを楽しむ一つの方法だと私は考えます。

攻められて負けるより、自分の攻めが失敗して負けるほうが気分的にも楽だと思います!

7. 相手がチェックできるか、ピースを獲得できるか常に考える

初心者のうちは自分の動きだけに集中しがちです。

まずは相手にタダで駒を取られないよう注意してみましょう。

自分の駒が守られない位置に動かす時は、「相手にタダで取られないかな?」とチェックするのがおすすめです。

8. 計画を立て、すべての動きに目的をもたせる

1手でも無駄にしないために、目的のない手をなくしましょう。

(※理想的には、という話なので目的を持って指せる手を増やしていこうと考えればOKです。)

「マイナーピース展開をするためにビショップを動かす」、「テンポを得る※ためにポーンを突く」など目的を持って指しましょう。

「キャスリングで自分のキングを守る」+「キャスリングしたルークによるチェック」のように2つ、3つの目的が同時に達成できる手であれば最高と言えます。

強いプレイヤーの対局しながらの解説を見ると、全ての手に目的を持たせていることがよくわかります。

ただし、初心者のうちから目的を持った手を指すのは難しいので、何のためにこの手を指すのかと考えるクセだけ付けておくとよいでしょう。

※「テンポを得る」とは、こちらの攻撃により相手に守備的な手を強制し、こちらのターンを実質継続させる動きのことです。

9. 対戦相手の手が最善の手であると仮定する

実際の対局をしていると、相手がこの手を指してきたらいいな・・・と自分の都合の良いように相手の手を予測してしまうことがあります。

その場合、自分の甘い手を最善手でとがめられてしまいます。

相手はベストの手を指してくると考えてプレイしましょう。

10. 相手が移動するたびに、「なぜ相手はそこに移動させたのか?」と考える

相手の動きには何かの目的があるはずです。

その動きにより、ピースの利きがどう変わったか注意して見るようにしましょう。

相手の目的を考えれば脅威を察知できます。

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11. ピースを失わなければならない場合は、可能であれば代わりに何かを得るようにする

ブランダー(ミス)をしてしまった場合でも、例えば下の例のように最大限見返りを得られるようなプレーをすることで、逆転の可能性が生まれます。

下の場合、ナイトを失うのが確定していますが、ミスしてもなんとかして代償(見返り)を得ようとする姿勢が大切です。


↓その後ナイトは失いましたが、相手陣にルークを侵入させ、クイーンへの攻撃でテンポを得ることができました。

12. リードしている時はピースを交換する。マテリアルで負けているときは(エンドゲームにおいて)ポーンを交換する。

リードしている時はピースを交換する。
ポーン以外のピースのポイントで勝っている場合は交換し続けることで、最終的にはこちらのピースだけ残り、相手のピースは0となるのでエンドゲームで大きく有利になります。

優勢時(交換前):ピースを交換する。


上の図から同じポイント同士で交換すると、こちらのルークだけ残り明らかに有利になります。
機動力の高いルークでポーンを自由に取って回ることができます。

優勢時(交換後):



マテリアルで負けているときは(エンドゲームにおいて)ポーンを交換する。
マテリアルとはポーン以外の駒のことです。

例えばナイト1つ差など小さな差であれば、劣勢の場合ポーンをすべて交換してしまえばチェックメイトできなくなりドローになります。

劣勢時(エンドゲーム):交換すればナイトだけではチェックメイトができないのでドローとなります。

13. 正当な理由なくピースをサクリファイスしない

なんとなくサクリファイスするとこちらに大したメリットがなく、単にポイントを失うだけになります。

サクリファイスは・・・

・ポーンチェーンを乱して局面打開につながる場合
・大きく有利になると考えられるとき

など、自分で有効だと判断した時に使うようにしましょう。

14. 1 つまたは 2 つのピースだけでなく、より多くのピースで攻撃する

多くのピースを使って攻撃することで、攻撃の選択肢が広がり、攻めをつなぐことができます。

逆にピースが少ないと攻撃が続きません。

攻め側の駒数が守り側の駒数を上回っているかどうかが一つの基準と言えます。

攻め駒が足りないときは、自分の他のピースを参加させられないか考えてみましょう。

15. 不用意にポーンを動かさない、ポーンは後退できない

なんとなくポーンをプッシュして、ひどいミスの取り返しがつかなくなることがあります。
「とりあえずポーンを動かそう」と思ったときポーンは元の位置に戻れないことを思い出しましょう。

手を思いつかない時はポーンではなくピース(※ポーン以外の駒)を動かすようにしましょう。
ピースを動かした手が無駄な手だったとしても、元の位置に戻すことでやり直しがききます。

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16. ビショップをブロックしない

そのままの意味です、ビショップの道を塞ぐ手は避けましょう。
ビショップの展開ができず、序盤の基本であるマイナーピースの展開ができなくなります。

17. 序盤に同じ駒を2回以上続けて動かさない

オープニング(序盤)に注意すべきことです。

「同じ駒を2回以上続けて動かす=マイナーピースの展開が十分にできていない」ということです。

基本的には同じ駒を2度動かさないように意識しましょう。

各駒をそれぞれ動かせば、バランスよく駒展開ができオープニングをうまく乗り切れます。

18. 駒展開に役立つ場合はピースを交換する

駒交換をすることでクイーンを中央に展開することができました。
この場合、相手のc6のナイトは交換により駒展開が全くできていません。
一方白はクイーンが展開されています。

19. クイーンを早めに外に出さない

クイーンを早期に前に出すと相手のマイナーピースから攻撃をうけ、好きな手が指せなくなります。

(追い回されて、逃げるだけに手数を消費してしまい自分の指したい手がさせなくなります。)

その隙に相手は展開を進めてしまいます。

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20. キングを守り、ルークを展開させるために早くキャスリングする

オープニングの基本です。キャスリングはキングを守る有効な方法です。

キャスリングによりルーク同士で守り合うこともでき、オープンファイルにルークを配置しやすくなります。

守り方について知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

21. ルークをオープンファイルに展開する

縦一列をファイルといい、オープンファイルとは、ファイルにどちらのポーンも存在しないことを言います。

ここではdファイルを白が先に支配したため、相手のルークはdファイルに入れなくなりました。

オープンファイルに配置すれば相手陣内へ侵入を狙うことができます。

オープンファイルへのルーク配置を忘れてないか振り返って見るのをおすすめします。

22. ルークをパスポーンの後ろに置く

パスポーンの後ろにルークを置くことで常に守り続けることができます。
相手ルークがポーンの後ろに入り込むのを防いでおり、相手は前から止めるしかありません。


詳しくはこちらで解説しています。

23. ルークのエンドゲームを研究しましょう。 最も一般的で最も複雑なゲームです。

チェスではルーク・ポーン・キングだけが存在するエンドゲーム(終盤)が比較的でてきます。

エンドゲームの力をつけたいと思ったらまずルークエンドゲームから学んでみてはいかがでしょうか。

Lichessでは実戦に近い形でルークエンドゲームの練習ができます。(下記リンク)

ルークエンドゲーム

24. 自分のキングを中央に置いたままにしない

自分のキングを中央に置いたままにすると、攻防に巻き込まれて攻撃の的にされます。

簡単にはチェックできないボードの隅にキングを置くことで、無用なチャンスを相手に与えないようにしましょう。

できるだけ早くキャスリングするようにし、端へキングを逃しましょう。

25. 自分のキングが攻撃される危険性が高くなるなら、キャスリングをしない

キャスリングすることが常に正解とは限りません。

キャスリング先で攻撃に合う危険性が予測できる場合はキャスリングせずにセンターにキングを残しておくことがベターな選択です。

例:ナイト・ビショップが守りに使えない場合のキャスリング


ビショップの攻撃でチェックメイト or ルークを失うことになります。

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26. キャスリングした後は、キング周辺のポーンを良い形のまま保つ

キャスリングしたキングの前のポーン構造は、初期配置のままの「横一直線」を維持することが最も崩されにくい形です。

ポーンが前に出ていると、以下のスキが生じます。

・前に出たポーンを狙われてオープンファイルをつくられる
・ポーン構造を乱される
・ポーンとキングとの間に侵入される
・ポーンが攻撃できないスクエアができる

<理想のポーンのかたち>


<崩れたポーン構造>
ポーンが動くと、赤丸のように守れていないスクエアが発生します。

27. 自分のビショップが1つだけのとき、ポーンは反対色のスクエアに置く

ビショップは2種類に分けられます。

白マスビショップ:白マスにいるビショップ
黒マスビショップ:黒マスにいるビショップ

例えば自分に白マスビショップしかない場合、自分のポーンを黒マスに配置すれば相手の黒マスビショップはポーンに阻まれて移動先が制限されます。

<相手の黒マスビショップはポーンに邪魔されて何もできない>

28. ピースアップの時・攻撃を受けているときはピースを交換する

・ピースアップ(駒得している状態)のときの理由は原則12番と同じです。

・攻撃を受けているときにピースを交換すると、相手の脅威を取り除くことができます。
特に盤面の中央からこちら側半分に敵のコマが侵入していて脅威を感じるとき、交換が非常に有効です。

29. 自分の駒が窮屈で動きにくい場合は、ピースを交換してスペースをつくる

自陣が窮屈になって移動先がない場合、本来動かせれば指せる「ベストな手」を指せなくなります。

自分の好手を指す機会が制限されないようにスペース確保のためにピース交換が有効です。

黒番ではスペースがない場合が発生しやすいので、この原則を思い出しましょう。

スペースがある利点については以下の記事で詳しく解説しています。↓

30. 相手が窮屈な場合は、交換せずに相手を窮屈なままにする

原則29番の逆の理由です。

相手陣内にコマが密集していると、相手はベストな動きがしにくくなります。

相手の行動の選択肢を制限できるわけです。

可能であれば、相手がコマを動かしにくい状態ままにしておきましょう。

駒交換をいつしていいかわからないという人は、以下の記事を参考にしてみてください。

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31. 自分が快適にプレイできるオープニングを研究する

おすすめされているからという理由だけで、好みでないオープニングを使っているとチェスを楽しめません。

自分のスタイルに合ったオープニングを選びましょう。

以下のページでオープニングを紹介しているので自分にあったものを探してみてください。

もちろん、「誰かがおすすめしているオープニング」が自分の好みに合えば、それを極めてもOKです!

32. 白番・黒番それぞれで2、3のオープニングを使い続ける

オープニングは数千存在し、それぞれ個性があり、それらを使ってプレイすることは楽しいことです。

一方で、あまりにも多数のオープニングを併用しているとどれも中途半端となってしまいます。

ある程度使うオープニングの数を絞ることが上達への近道です。

メインのオープニングを決めておき、それを頻繁に使うようにすると良いでしょう。

33. 自分の対局を記録し、特に負けた対局を見直す

自分の対局を記録することはネット対局では自動的に記録が残るので容易です。

負けた試合は見直したくないかもしれませんが、どこで間違えたのか知るチャンスなのでできれば見直しをおすすめします。

評価値が大きく変動したところだけでも復習すれば、同じミスを繰り返す可能性が下がります。

どうしても負けた対局を振り返りたくない・・・という場合は、「勝ちゲームで指した悪い手」をどうすれば改善できるかを考えるのをおすすめします。

34. オープンファイルでダブルルーク、またはダブルルークとクイーンを狙う

オープンファイルとは、縦にポーンが1つもない列のことを言います。

妨げるポーンがないため、ルークやクイーンが自由に移動できる点を活かした強力な攻撃ができます。

35. 「次のムーブにおいて何か単純なことを見落としていないか?」と常に確認する

頭にうまいタクティクスが思い浮かんだとします。

その手を実行する前に本当にうまくいくのか?何か簡単な相手の守りを見落としてないか?と確認することで無用なミスを減らせます。

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36. 相手の脅威を排除せずに自分の計画を立てない

攻撃ばかりに目が行っていると、自分の守りがおろそかになることがあります。

相手の脅威を無視して相手をチェックメイトできる場合は無視しても良いですが、そうでない場合は相手の反撃を防いだ後に攻めに戻る必要があります。

相手のカウンタープレイの機会を無くした後、自分のムーブを着実に進めるのが強いプレイヤーの特徴です。

37. 相手の駒の後退によるキャプチャに注意する

ビショップやクイーンの斜め後ろへの利きは見落とされやすいので注意しましょう。
いい手を見つけたと思っても、指す前に一度チェックするとよいでしょう。

<バックランクメイト!ではありません>

38. ボードの一部分だけでなく、全体を見る

チェスはキングサイドだけ、クイーンサイドだけでプレイされているのではありません。
集中していると盤面の片側しか見えなくなることもあるので、時折これを思い出してみましょう。

39. ビショップよりもナイトを先に展開する

ビショップを先に展開すると、他の駒に守られていなかったり、相手のタクティクスに利用される場合があります。

ナイトを先に動かすと・・・
・センターをコントロールしやすい
・ルークが動けるスペースも若干できるので、相手のタクティクスからルークを守る手にもなる
・先にナイトを展開することによってビショップを守ることもできる
・相手のナイト展開を待ってからビショップでピンできる

など考えられます。
すべての局面で正しいわけではありませんが、指針にはなります。

40. 2つのポーンのどちらで取るか選ぶ場合、通常は中央に向かって取る方がよい

<中央に向かって取る理由>

・端のポーン(特にルークのポーン)はプロモーションしにくいため。
・より中央側の支配にポーンを使えるため。
・端のポーンであれば、ルーク前のポーンがなくなるとルークの利きが発生するため。

など・・・

※中央側のポーンで取るのが良い場合もあるので、実際の局面に合わせて最も効果的なポーンで取りましょう。

※もちろん例外もあるので、その手で良いのか確認してから指しましょう。

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41. f2・f7のスクエアに注意する

f2、f7はキングにしか守られていないので非常に弱くなっています。
f2, f7に関連したタクティクスが強力なので、f2,f7の守りをおろそかにしないようにしましょう。

42. 相手の陣地のアウトポストにいるナイトは、ルークの価値がある

敵陣において簡単に取られない位置(アウトポスト)にナイトが配置されている状態は非常に強力です。

下図のように相手陣の近くで攻撃のチャンスを待っているところが強いです。

相手はこのナイトのジャンプを計算に入れながら手を考えないといけないので、考える負担が増えベストの手を見つけるのが難しくなります。

43. 相手の駒との緊張状態(テンション)を維持する

例えばビショップ同士がにらみ合っている状態を見てみます。
ここであえて取らないことを覚えるとチェスが上達します。


相手のビショップを取らず、クイーンで自分のビショップを守ります。


相手のビショップが取ってくると、クイーンで取り返し自分のクイーンが前に進みました。
これが相手の駒をあえて取らないメリットです。

44. 攻撃は最高の防御

守勢の時こそ相手を攻撃できないか考えてみましょう。

相手に攻撃されている時でも、逆に攻めることでチェックメイトできたり駒得できたりすることがあります。

攻撃されると頭が守り一択に固まってしまうことがあります。
そんな時こそ「攻め」を思い出しましょう。

以下の記事で相手に脅威を与え続けることのメリットを解説しています。

45. 自分のパッシブな駒を相手のアクティブな駒と交換する

「働きの悪い自分の駒」と「活躍している相手の駒」を交換しましょう。

アウトポストにナイトを配置されると3点を超えるよい働きをされてしまいます。

交換することで相手の優位を減らしましょう。

<活躍しているナイトと働きの悪いビショップを交換する>

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46. ポーンチェーンが指している方に向かって攻撃する

ポーンチェーンが攻撃すべき方向を教えてくれます。
ここでは黒番はキングサイドを攻撃すべきで、白番はクイーンサイドを攻めるべきだと分かります。
攻撃のためのスペースが確保されており攻撃の準備がしやすくなっています。


スペースの利点については以下で解説しています。

47. ポーンチェーンの根元を攻撃する

ポーンチェーンの根本はポーンで守られていないのでピースを使って攻めやすい弱点です。

相手の弱点についてもっと知りたい場合は、次の記事も参考にしてみてください。

48. 自分のビショップを相手のナイトと早い段階で交換しない

ゲームが進むにつれて、ビショップを2つを持っておくメリットが生まれます。

初心者のうちはメリットを感じにくいと思いますが、最初から安易にビショップをナイトと交換しないことを意識して指すのをおすすめします。

49. セブンスランクのルークを目指す

セブンスランクにルークが入れば左右移動でポーンを取ったりと、強力な攻めができます。
セブンスランクへの侵入を狙いましょう。

<相手ポーンの初期配置の並びに入る>

50. 相手がキャスリングするまでは、f3, f6のナイトをクイーンへピンしない

ピンしたくなりますが・・・


キャスリング前なら・・・あまり有効でない
相手はh3, g4とピンを解除しながらキングサイド拡張・反撃がしやすい状態です。


・キャスリング後なら・・・より有効
相手はキングの前のポーンの並びを崩したくないので、g4はリスクの高い動きとなり相手はg4と指しにくくなります。

まとめ

★重要な内容をピックアップしてみます。

●駒の展開と中央支配は基本中の基本なので、チェスをやり始めた方は特に意識してプレイしてみましょう。

●「リードしている時はピースを交換する。」:これに従うと局面を単純にでき有利を勝ちに近づけることができます。交換が選択肢に入るので中盤以降の方針が立てやすくなります。

●「ルークをオープンファイルに展開する」:オープンファイルの支配はルークを最大限活かし、相手のルークを働かせないようにするために重要な考え方です。

●基本的にキャスリングはすべきですが、「キャスリング先の安全はどうか?」と考えるようにしましょう。

●「オープンファイルでダブルルーク、またはダブルルークとクイーンを狙う」:重要な攻撃手段の1つですので可能な場合は積極的に狙っていきましょう。

数が多いので一度にものにするのは大変ですが、1日1項目だけでも意識できればOKです。

原則を把握してチェスの基礎を少しずつ固めていきましょう!


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